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ある定年退職者が社会人人生で一番大変だったと回答したこと

こんにちは、にわです。

20年ほど前、まだ社会人になって数年、という頃だったと思いますが、高校時代の友人のご両親が仕事を定年退職し、首都圏を離れて田舎暮らしをしているところに、仲間の何人かと連れ立ってお邪魔したことがあります。



職場の人間関係

友人の隠居されたご両親のお宅に伺い、友人たち何名かでお酒を飲みつつ、夕食をごちそうになりつつ、高校時代の思い出話をしたり、ご両親のお話を伺ったりしたときのことを、今でも時折思い出します。

この友人のご両親は、お二人とも教員で、友人には2,3歳違いくらいのお兄さんがいて、という家族構成でした。

共働きのときは、とにかく忙しくて、家のことなんてほとんど何もできず、引退した今、ようやくまともに料理をするようになったけれど、当時は外食ばかりだった、と話をされていました。

当時二十代前半だか半ばだかの私は、自分がその後、子どもや家庭を持つようになるとはまったく思っていなかったので、その辺りの話はあまりピンとこないまま聞いていたように思います。

とくべつやりたいこともなく、これといって得意なこともなく、とりあえず仕事をしていた私が当時興味があったのは、「労働人生で何が一番大変だったか」「何に一番苦難したか」ということでした。

友人のお父さんの回答は「人間関係」というものでした。さほど考えることもなく、即答、という感じで、お母さん側の回答はありませんでしたが、隣でうんうんと頷いていたように思います。教職に就かれていた方だったので、「生徒や生徒の親との関係ということですか?」と質問したところ、そうではなく、「職場の人間関係」だとの回答でした。

「仕事そのものの難しさなんかより職場の人間関係が一番大変だった」と聞いて、当時はとくべつ人間関係に苦労させられるような職場にはいなかったせいか、「そういうものなのかなあ…」とこれまたピンとこないまま聞いていたものの、その後もたびたび、ふとした瞬間に、この時のやり取りを思い出すことがあります。

私の父親も、ストレスで痩せたり、家で仕事の愚痴をこぼすのは、仕事そのものについてではなく、上司や同僚との人間関係についてだったように思います。



私の黒歴史

何社か転職している私も、かつて職場の人間関係に悩まされたことは何度かあります。今もゼロではないけれど、それが一番の困難か?と言われると、今のところは、自分の場合はそうではないように思えます。

最近では「黒歴史」という便利な言葉がありますが、私が過去四十数年を振り返って、失敗だったなあとか、思い出したくないなあとか思うのは、向かない部活をスッパリやめて別のことに時間を使わずになんとなく小中高と10年近く続けてしまったことです。

そこそこ厳しい部活だったため、早朝から夜遅くまで、とくに中学・高校時代は、大半の時間を部活に費やし、高校時代には本業である学業に支障を来すことになり、卒業してから、何であの時やめなかったのだろうか?ととても後悔しました。

当時は一度はじめたことは続けることが美徳で、途中でやめることは悪いことだと思っていた節がありますが、続ける「だけ」では何の意味もないし、その結果の責任を取るのは結局自分なのだという反省が、以降、大学中退や幾度かの転職につながっているように思います。

大学を中退したいと親に話したときには「この先いろいろ途中であきらめるようになるよ」と言われたものの、親は私が部活を続けたことで後悔していることを知らないので、自分では「あきらめる」「投げ出す」という気持ちはなく、そうはならない、そうはしない、と思っていました。



新人教育は難しい…

こんな昔のことを思い出しているのは、最近、三十手前の中途採用の新人教育をしているためだと思います。

「何度同じ質問をしても構わないから迷ったり困ったりしたら、そこで時間をかけないで聞いてください」と声掛けしたものの、あまりに自ら学習している様子が感じられないというか、この数か月で成長がほとんど見られないので、この声掛けは失敗だったのか…と少々考えているところです。

「何度同じ質問をしても構わない」というのは、普通に一生懸命メモしたり、同じ質問を繰り返さないようにしようと努力しても、慣れない仕事や職場では、どうしても同じ質問をしてしまうことは発生してしまうと思うので、そこは気にしなくても大丈夫ですよ、という意図だったのですが、「ここまではできたけれどこの先がわからない」とか、「このやり方であっているか」といった質問ではなく、まったく同じ事象について「これはどうしたらいいですか?」と、5回も6回も何の工夫もない質問の仕方をされると、どうしたものかと少々こちらも考えてしまいます。

これはやはり最初の私の声掛けが失敗だったのか…。複数の同僚たちが教育担当しているので、みんなは別のことを言っているとは思うのですが。

少々と言ってよいのかだいぶと言うべきなのか…学びの進捗がよくないので、同じく教育担当をしている同僚からは、「若いっていったってもう30ですよ!そんな腫れ物に触るように接する必要ないですね?!もっと自分で学んでくれないと困ります!」と言われ、すこしOJTのやり方を変えてみているのですが、やめてしまないか若干心配です…。

注意されたり、指導されたりで覚えることもあるけれど、自分が若い頃はどうだったっけ…と記憶を思い起こしてみるのですが、やさしく仕事を教えてくれる人なんて、レアですね。よい例が全然思い浮かばない…。

2020年7月吉日





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