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持ち家か賃貸か 息子の存在によって考えさせられた住まい戦略


こんにちは、にわです。
時折、というか、断続的に、長きに渡り耳にする「持ち家か賃貸か」論争。

 

私は迷いなく持ち家派なのですが、これだけ論争が継続しているところを見ると、金銭的な損得としては、どちらもさほど変わらないのでは、と思っています。

 

持ち家派である理由

自分の居場所へのあこがれ

単純にあこがれだと思います。

 

我が家は核家族で、父親は公務員だったので、子どものころはずっと官舎暮らしで、家=自分たちのもの、という感覚はまるでありませんでした。

 

対照的に、夏休みや冬休みに訪れる父親や母親の実家は地方の一戸建てで、その家は、親の親、または親の兄弟の持ち家で、いつでも同じように存在して、そこにはいつも同じひとたちがいる、という感じで、「自分たちの持ち物=自分たちの居場所」のようなところがうらやましかったです。

 

買える金額のうちに買いたいという焦り

氷河期世代の私が小学生の頃は、世の中バブルで、クラスに1,2人は社長の息子や娘がいて、彼らの家にお邪魔すると、おやつに高級チョコレートやジュースが出てくる一方、3種公務員の父親をもつ我が家は、飲み物と言えば牛乳か麦茶、おやつといえばブルボン(ブルボンは安くておいしくていまだに好きなおやつメーカーです)でした。

 

家なんて一生かかっても買えない

 

と父親はよく言っていました。バブルがはじけるまでは…。

 

そしてバブルがはじけて、不動産関係の仕事をしていたという、父親の姉の旦那さんは、たいそうな借金を背負ってしまったようで、日々の暮らしでいっぱいいっぱいの我が家からもお金を借りていくような光景を目にしました。住まいを転々としていたようで親戚の誰も消息を知らず、今はもう亡くなっているのかもしれません。

  

「一生かかっても買えない」と言っていた不動産も、父親が定年を迎えるころには、首都圏のすこし離れたところであれば、退職金プラスαで買えるくらいの金額に落ち着いてきて、両親はマンションを購入しました。公務員は退職すると官舎を出なくてはならないので、いずれにしても住む場所を工面しなくてはならないのです。

 

退職金をもらってから家を買う、ということができなかったのか、たまたま購入することになったマンションの販売が退職金をもらえる前のタイミングだったのか、両親は頭金がまったくなくて、

 

毎月少しずつ返す
退職金をもらったら残金はまとめて返す
利子もつけるよ!

 

ということで、すでに社会人何年目かになっていた私が頭金を出しました。

 
当時は投資の類にまったく興味がなくて、お金の使い道がなかったことと、この親に貸したら返ってこない、という親ではなく、単純にマネーリテラシーが高くなく、頼ってくる親戚を無下にもできない人たちだったために預貯金がなかった、というのが私からみた両親の印象だったので、頭金を出すことに抵抗はありませんでした。

 

こういった経験から、家を買うにはタイミングがある、という思いが私の中に生まれたように思います。

 

年を取ると借りられなくなるのでは?という心配

もうひとつは、年をとると以下のような理由から家を借りづらくなる、とよく言われていたためです。

 

  • 保証人が見つけにくくなる
  • 火の不始末による火災を懸念される
  • 孤独死を懸念される
  • 支払い能力低下を懸念される

 

社会人になって、実家を出て、不動産を賃貸しようとすると、必ず保証人のサインを求められました。保証人とは基本的には(私の場合は)親でした。

 

もうすこし後になってくると、保証会社のようなものも珍しくなくなってきて、保証人もしくは保証会社と契約する、というオプションが提示されるようになりました。

 

漠然と自分の家がほしいと思いはじめていた頃には、保証会社システムのようなものの存在は知らなかったことと、仮に保証会社システムがあったとして、断られたらおわり、自分の側に選択権がない、という状況はこわい、と思い、持ち家に対する気持ちがすくなくなることはありませんでした。

 

購入タイミング

私が本格的に購入を検討し始めたのは、三十代半ばで最後の転職(だと思っている…)をして、

 

この会社で定年まで働くことになるだろう

 

と思える職場に勤めることができたことと、現金で一括購入はできないまでも、頭金を数百万円払っても問題がない程度に、預貯金がたまっていたこと、が重なった時期です。

 

もともと買いたいと思っていたので、

 

であればできるだけ早く買いたい!
住宅ローンの金利も相当低い!
5,60歳でローン組むのは無理!

 

…と思って物件探しを始めて、1年半後くらいに実際に購入したのですが、息子が生まれ、投資を始めた今では、買うのはもっと後でもよかったと思います。

 

子どもの存在による住まい戦略の見直し

私の理想の購入タイミング

子どものあれこれを考慮しなくてよくなったタイミング。

 

これに尽きます。

 

自分一人、あるいは、配偶者と二人、であれば、どこに住むか決めるのは、さほど難しくないだろうと思います。しかし子をもつ予定があるのであれば、子ども基準で済む場所を考えると家族全員にとってストレスが少なく満足度が高い生活が送れるのでは、と思います。

 

例えば、私が

 

賃貸にしておけばよかった

 

と思ったタイミングは、以下のようにすでに何度かあります。

 

(後悔タイミング1)妊娠期間と園通いまでの期間

まず妊娠したとき。電車がない時間や台風等でタクシーが捕まらないタイミングで産気づいたら困るので、とりあえず電車に乗らずに通えそうな産院をいくつかピックアップし、その中から清潔そうで、産後の入院中の食事がおいしいと評判の産院を選びました。

 

しかし、その産院まで徒歩で1時間以上かかるので、初期はよい散歩でしたが、雨の日や臨月の頃には歩く元気はありませんでした。息子を産んで数日後に連れ帰るときも、ぶつけたらどうしようかとヒヤヒヤしながらタクシーに乗ったことを未だに覚えています。

 

定期健診も予約制にもかかわらずおそろしく待たされるし、産んだあとも、新生児検診や予防接種など、新生児を連れてちょこちょこ通うことになるので、賃貸だったら徒歩数分の団地にでも引っ越しただろうと思います。

 

(後悔タイミング2)園通い期間

次に引っ越しを考えたのは、息子の園通いの期間です。

 

この園がよさそう!

 

と思った第一希望の園は、学区外で申し込みできませんでした…。

 

園選びで我が家が重視したのは自園給食と学びのオプションが多いこと、だったのですが、結果的に、通園はなかなか苦労しました。

 

一番想定外だったのは、車で直行すると10分程度の距離なのに、園バスのピックアップが最初に指定されると、バスに1時間前後乗ることになり、車馴れしていないからか、そもそもの体質かわかりませんが、息子は園バスで毎日のようにもどしてしまって、途中から自力通園に切り替えざるを得なくなったことです。

 

運動会や遠足などの行事のときは、荷物も多いし、朝も早いし、プレから通算4年通ったので、賃貸住まいであれば、通園のために近くに引っ越す、という選択肢は十分ありだったと思います。

 

中古の物件を買って、通園中だけ近くに引っ越し、卒園後に売る、ということも一時期は真剣に考えたくらいです。

 

(後悔タイミング3)小学校期間

今、まさに我が家はこの期間に該当するのですが、通園中に、小学校受験を考えた時期もあったのですが、結局、通学と睡眠時間の確保の問題に対する解決策を見つけられず、小学校受験はあきらめました。

 

賃貸住まいであれば、息子の小学校受験の結果に合わせて、さっと引っ越し、ということもできただろうと思います。

 

小学校受験はしなかった結果、最寄りの公立小学校に通学しているのですが、「最寄り」といえど、学区でもっとも遠い場所に我が家は位置しているため、これまた

 

小学校の近くに引っ越したい

 

…という気持ちにさせられました。

 

小学生になったからと言って、急に一人で通学できるわけもなく、近所のお友達と一緒に通学できるときは、中学生のお兄ちゃんもいるので、子どもたちだけで登校してもらっているものの、小1の10月現在、我が家はまだ息子一人のときは学校まで一緒について行っています。

 
通学については、あと数年で心配することもなくなると思うのですが、距離が遠いことによるもう一つの問題は、睡眠時間の確保です。

 

息子は食べるのがおそろしく遅い(みなさんが想像できないくらい遅いと思う)ので、朝食で1時間・夕食で1.5-2時間を見積もって食べ終わるかどうかくらいの速度のため、朝は6時前起床、夜は理想的には20時、遅くとも21時には就寝、としています。

 

小学校からは8時には到着するように言われているため、家を出るのは7時20分頃です。低学年の現在は、14時頃下校で、家に着くのは15時前くらい。

 

そもそも重たいランドセルに加えて、昨今は水筒も必須だし、金曜日と月曜日は上履きや体操服もあるので、雨の日は大変です。

 

家が近ければ

 

…と思います。

 

加えて、子どもが生まれたころにもらったり、購入したアレコレが、未だ片付けられていない…という状況で、小学校の近くに引っ越す!というイベントでもあれば、きれいさっぱり片付けも進んだであろうと思います。

 

リノベーションにしても、そうそう何度もできるものでもないし、子どもが学校に通っている間は、賃貸+投資で将来の購入に向けて貯蓄して、50代後半で購入、とすれば、購入後のメンテナンス費用等を考えてもよいタイミングなような…。

 

子どもが小さい時期を一緒に過ごした思い出の我が家…のようにはならないものの、睡眠時間を確保できたり、好きな学校に通えたり、というほうが私にはよいオプションに思える。

 

子どもが小さい間は、数年単位で優先したいことが大きく変化するので、都度、

 

気軽に引っ越しできる状態にしておくのだった

 

…と住宅購入タイミングについては少々後悔しています。人口も減少しているし、都心でなければ、今後バブルのときほど不動産価格が上昇することもなかろうと今では思います。

 

 

その他の要素

賃貸だったらな…

 

と思った、息子以外の要素としては、ご近所・隣人トラブルです。

 

夫はにおいに敏感なため、隣のお宅の柔軟剤のにおいや、どこのお宅から漂っているのかわからないコロンのような香りががまんできず、気候のよい時期であっても、換気で短い時間、窓を開けるのみで、好きなだけ窓を開放するということができません。

 

夫は夫でにおいがストレスなのだと思いますが、私は私で、好きなように窓を開けられない、という状況にストレスを感じてしまいます。

 

賃貸だったら簡単に引っ越しできるのでしょうが、持ち家となるとそうはいきません。引っ越した先でまた同じようなトラブルがあったらまた引っ越すのか?と考えると重い腰が上がりません。

 

三十半ばまで一人暮らしをしており、20代の頃は毎年のように都内を転々と引っ越ししていたのですが、ご近所トラブルになどあったことはなかったので、そんなことが自分の身にも起きるとはまったく思っていませんでした。

 

自分ひとりなら気にならなかったか、多少気になっても、コミュニティーの中で暮らすということは、多少気になることがあってもそういうものだと私はあまり深刻には捉えないタイプの人間だからなのか、しかしにおい問題は敏感な人には相当な苦痛なようです。

 

お隣が売りに出たら買ってしまえば、私の抱えているその他いろいろな問題も解決するので、その時がきたら買えるようにお金を貯めたいです。  

  

2021年10月吉日

 

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