こんにちは、にわです。
コロナ問題によって、私の勤める職場では、今までは許可されなかったのに許可れるようになったことのひとつに、通勤経路の自由化/柔軟化があります。電車やバスでの通勤に不安がある場合は、申告とは異なる車通勤や自転車通勤なども認めますという通達が出されました。
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通勤経路は1つでなければならないのか
私はこれまで何度か転職しており、複数の会社に勤めた経験があるのですが、どの職場でも、通勤経路は一番安い経路で1つ、6か月の長期割引された定期代支給、提出した経路と異なる経路での通勤は不可、と言われました。
多くの職場では、車とバイクは不可、徒歩・自転車・公共の交通機関での通勤のみが認められていました。
とはいえ、インターネットで検索して一番安い経路として表示される経路が、必ずしも実際に使用する経路とは限らず、足りない分は自己負担して、別の経路で通勤していたこともありました。
6か月定期、というのも、一度、10万円近く払って間もないタイミングで紛失し…再購入することになってしまった経験から、二度と長期間の定期は購入しないようになりました。会社からは6か月の定期代しか支給されないので、これまた不足分は自己負担です。
現在の職場では、24時間不規則な日時で勤務しているため、土日祝日と平日では公共の交通機関の運行ダイヤが異なるため、担当部門と交渉して、最安ではない経路での交通費支給を勝ち取ったという同僚もいます。
同僚曰く、土日祝日はこの経路では電車がないので、高かろうがこっちの経路を使うことになる、それでも実際には使わない安い経路で申請しろというならあきらめるが、もし通勤中に事故にあったら労災の対象になるんですよね?と言ったら、担当部門側が折れたとのことでした。
会社に提出している経路と異なる経路で通勤していた場合について、会社側(担当者)から労災でませんよ、と言われた、という話をよく聞くので、そういうものなのだと認識していたのですが、調べてみると、労災認定されるか否かの基準は、その手段および経路が合理的なものであるかどうか、だそうなので、明らかにおかしな経路や手段でなければ、むしろ、たいていの場合、認定される、ということになるのではないかと思います。
会社側が最安の1つの通勤経路しか認めない理由は、労災云々よりも、計算の手間暇削減と社員の公平を期すためだろうと想像します。
通勤経路・手段は多様化している
昨今、私の暮らす地域や職場の周辺では、シェアサイクルが広がってきて、通勤と思しき人たちが利用している姿を目にすることが増えてきました。この人たちは、おそらく勤め先にはバス通勤として申告しているのだろうと思います。
私の職場にも、自宅から最寄り駅までバスで申請してバス代金を支給してもらっているものの、実際にはバスは使わず、自転車を使っていたり、家人に車で送ってもらっている、という人が複数います。
家人に車で送ってもらっている人は、バスの本数が少なくて実際に使うことはできないが、家人に車で送ってもらってもガソリン代は支給されない、と話していました。
別居ながら親の介護をしている同僚は、自宅が最寄駅から遠いということもあるのだと思いますが、仕事の行き帰りに親の家に寄ることもあるため会社では禁止されているバイクで通勤していると言います。
仕事帰りに趣味でスポーツをしている別の同僚は、会社に申告している通勤経路は徒歩と電車であるものの、定期は購入しておらず、定期代として支給された金額を、ガソリン代や駐車場代に充当しているといいます。車のほうが高くつくので自己負担は発生するものの、荷物を運んだり、自宅と会社以外の場所によるには車のほうが都合がよいようです。
しかし、申告している電車通勤よりも車通勤のほうが安くあがる、という逆のパターンもあります。実際にあったようで、社内で調査や自己申告を求める通達が出されたことがありました。
この時、家人に車で送ってもらっていた同僚は、こういう事情でバスは使っていないが問題なのか、と確認したところ返金要求され、30万円近く返金することになったとのことで、納得いかないと話していました。
同じように、バス申告しているのに自転車を使用している同僚は、「バレませんよ。申告なんてするわけない。」と発言しており、バイク通勤の同僚は、「自分には正当な理由があるので申告なんてするつもりはない。万が一バレて返金要求されればするけど、バスや電車がない時間に通勤させておいてそんなこと言えないでしょ。」と、自分が申告対象であるという認識はまったくないと話しており、世の中、不公平だな…と思いました。
交通費支給担当部門の知り合いは、申告した経路で毎日通勤・帰宅するのは難しいと思う、と、あくまで個人の見解としてですが話していました。例えば、こどもの保育園などの送り迎えをしている社員は、晴れの日は自転車だけど雨の日はバスでとか、通勤経路上に保育園がない場合は、申告とは別の経路を使わざるを得ないので無理ですよね…と話していました。
交通費の支給は、雇用主側にとっては義務ではないそうで、上限を設けている企業もあるようです。一時期、新幹線通勤をしている、田舎暮らし・都心勤務の人がニュースで取り上げられていたことがありましたが、交通費がいくらまで支給されるので、という話をしていたように記憶しています。
福利厚生の交通費支給が原因で、従業員の不満を高めてしまったり、やる気を低下させてしまったりするのは、もったいないと思います。
交通費は一律同額にしてほしい
私の勝手な感覚では、首都圏在住&勤務で、バス通勤申告している人の半分以上は、実際にはバスは使っていないように思います。首都圏では電車に比べてバスの利便性は悪い場合が多く、バスの定期代は電車の定期代に比べて(消費者感覚としては)非常に高いためです。
私自身、バス通勤で申告していますが、定期代があまりに高いことに驚いて、最初の1か月以降、定期は購入していません。月に20日往復で乗車しても、定期代とほぼ変わらないこと、しかし不規則勤務で月に20日往復乗車しない月もあること、始業時間が遅い日は息子や夫と外出してそのまま外出先から出社する場合があること、バスが混雑している場合は乗車できなかったり徒歩のほうが快適なことなどから、20日往復で乗車しないことが多いとわかったためです。
休日に買い物で会社の近くまで出向くこともあり、重いものを買う予定があるときは、シェアサイクルを利用しているのですが、平日みんなが仕事の日に私は公休という場合もあるので、他部門の人には私が休みなのか勤務なのかはわからないだろう…と通勤と間違われないか、どきどきしてしまいます。
個人的には実費精算で構わないのですが、私のように会社の徒歩圏に住んでいるというケースは少ないだろうし、実費精算は証跡取得も難しく、チェックする側も手間がかかりすぎて対応できないだろうと思います。
それに、上述の同僚たちの発言を思い返すと、個人の性格によって反応があまりに違うので…公平を期すには、交通費手当は近くに住んでいようが遠くに住んでいようが、もう一律同額支給にすればよいのに、と思います。
私ももともと職場の近くに住んでいたわけではなく、引っ越しして近くに住んでいるので、自分が近いからの提案というわけではなく…近い人ほど得をする、というほうが、嘘の申告で得をしている従業員がいるよりは公平で健全ではないかと思うためです。
会社も交通費はだいたい全体で年間このくらいかかる、という予算をそもそも持っていると思うので、わざわざ従業員1人1人チェックするような事務処理に時間を割くのをやめればよいのに、と思います。こんなことで…と言ってはなんですが、チェックによって不正と判断された従業員のやる気を下げてしまったり、会社に対する不満を高めてしまうのは、会社にとっても損な話だと思います。
2020年4月吉日